ハイキタコレ

幽閉者(テロリスト)

幽閉者(テロリスト)

※↑ではno imageですが、実物は佐々木暁氏の手による非常に美しいジャケットです。こんな感じの→http://www.faderbyheadz.com/release/headz88.html

大友良英さんの「新作」と言ってもいいくらいのサウンドトラック「幽閉者(テロリスト)」購入。
作品の詳細については大友さんの日記を読んでいただくとして、このアルバムの1曲目「オープニングテーマ」がヤバイです。こーれーはーヤバイ。「美」と「ノイズ」の共演・または共存とか、色々な言い方はあるだろうけど、僕が「オープニングテーマ」を聴いて思ったのは「この世の理不尽さ」でした。こんなにキレイなジムのギターをどうしてわざわざサイン波や弦のこすれや物音で汚さなくちゃいけないんだ?と。理不尽ではないだろうか?と。
でもこの世はきっとそういう風にできている。純粋なもの、美しいものが絶えず汚されて、その美しさゆえに存在できなくなってしまうような。そんな感じがしました。
でも約4分弱の「オープニングテーマ」を聴き終える頃には、そんな僕の感傷は全然的外れだったことに気づく。ジムのギターの響きは聖も俗も全てをその内にたたえていた。このアルバムを全て聴き終えると、中上健次の「枯木灘」を思い出した。