昨日買った音源

橋本一子 - 「Ub-X」 http://www.ewe.co.jp/titles/detail.php?tid=689
タワレコで試聴になってて、一発で参った。即レジにぶっこみでした。しかもこの人菊地成孔の専門学校時代の講師なんですって。アチャー。しかもラーゼフォンのサントラとかも作ってる。。多才!菊地成孔のコメント↓

この方はワタシの先生(通っていた音楽学校の「アンサンブル」というクラスの) なので、コメントだの提灯だの、とにかく生徒である僕が書くのはおこがましいので すが(僕の作品に、先生としてコメントして欲しいですよ)、余りに素晴らしい内容 なのでほんのひとことだけ。


 このアルバムは「どの曲も全部同じ」です。違いがあるとしたら先生(橋本一子さ んの事を、ワタシはこう呼ぶわけです)のヴォイスが入っているか居ないかだけ。と 行っても良いでしょう。歌物とかもありますが、多く見積もっても2種類のスタイル しかない。それは凄いことだと思うのです。歴史に名を残すジャズのアルバムは全部 そうですから。

 先生は多才なので、今まで、いろんな事をあっちゃこっちゃ、敢えて一番悪く言う と、ヤリ散らかして来た感じがあるのですが(僕は生徒として、少しそういう所を受 け継いでいるかも。責任取ってください先生)、何と申しましょうか、とても素晴ら しいお歳の召され方をして。つまり、することのフォーカスがバッチリ絞られて、し かも斬新で懐かしく、もうどうしようもないほど美しい。と。逆説的に、先生は最初 から一貫してこういう音楽だけをやってきたのだなあ。という印象すら受けます。

 僕は男性としてはかなりのウソツキで、女性に対して、口先だけで褒めちぎること に何の抵抗もないクズですが、音楽家としては誠実ですから、それが先生であれ母親 であれ恋人であれ、クソはクソとはっきり言います。これは物凄い名盤です。ちょっと興奮しちゃいました。

あとこの音源はSACDと通常のAudio CDとのハイブリットCDになってて、そのせいかどうかは知らないが異常に音がいいです。特にライドのレガートとかキレイ過ぎる。演者の技量も多分にあるでしょうが、声・ピアノ・ベース・ドラムの重なりっぷりが素晴らしい。なんていうか、すごく包容力のあるアンサンブル。ハンパない緊張感と包容感(音に包まれてるような感じ)が両立される事は、こう書いてみれば簡単なようだが、尋常でなく困難な事のはず。しかもポリ使ってます。もーう最高じゃんか。