「最悪」って本を読んだけどそんなに最悪な感じでもなかった。

奥田 英朗の「最悪」を読んだが、結末が尻すぼみだった。もっとドロドロして終わった方がよかったと思うんだけどなー。救いがない結末ではなく、光のない結末。そんな感じを期待してただけにちょっと残念。でも川谷のエピソードは読んでるこっちまで追い詰められていくように感じた。バンド練習に向かう電車内で読むと気が重くなって、被害妄想的になった。それだけ引き込まれたということだろう。

で、今読み始めたのは「東電OL殺人事件」
人間がちょっとしたことで逸脱してしまったり、それまで大切にしていた生活がどんどん崩壊していく感じはやはり薄ら寒くなる。「ひぐらしのなく頃に」もそういう感じだもんな。でもなぜか、そういう物語ほど面白く感じてしまう。

僕が見聞きしてきた「大切だったものが壊れたり損なわれていったりする物語」のなかで最も壮絶だったのは、やはりギャスパー・ノエの「アレックス」だろうか。ダメな人は絶対ダメだろうから強く勧めはしないが、観て損する映画では絶対にないだろう。僕は「アレックス」を観て、同居人の帰りを必ず迎えに行くようになった。大切なものは「あ」っという間に壊れてしまうから。つまりはそういう映画だ。「時はすべてを破壊する。」

久々にsgt.以外のことを書いたなー。